ボールコースター(参考装置)-その1-

●演出概要

傾斜したレールを球が転がり落ちることを利用した展示装置です。
高い位置にある球には位置エネルギーが蓄えられており、
レールを転がる原動力になっていることを体験します。

ジェットコースターのようなループレールやジャンプコースなど
見ていて飽きないモニュメントとなっている場合が多いですが、
中には球の移動を何かに見立てて解説装置となっている事例もあります。

1.リフトで球を高い位置に運びます。
※自動運転の場合やスイッチ、センサーなどで随時動かす場合があります。

2.レールを球が転がり落ちます。
※ループやジャンプなど工夫を凝らしたコースを通る場合があります。

3.リフトの入口に球が戻ります。


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これは「Jパワー&よんでんWaンダーランド」にあるボールコースターを利用したエネルギー変換装置です。

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1.客接部のハンドルを回してフライホイールに「エネルギー」を溜めます。表現部の7セグLEDにフライホイールのエネルギー量が表示されます。
2.客接部のレバーで発電機と接続します。フライホイールの回転が電気エネルギーに変換されて表現部のランプが点灯して消費されます。
3.客接部のレバーでリフトと接続します。駆動部のモーターが動いてリフトが球を上に運んで位置エネルギーに変換されます。球はボールコースターを転がり落ちてエネルギーが消費されます。
4.客接部のブレーキを握ります。フライホイールのエネルギーがブレーキーシューとの摩擦で熱に変換されます。表現部の7セグLEDに温度を表示します。

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ボールコースターのレール部にはベルや木琴もあり、球の位置エネルギーを音エネルギーに変換します。

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最上部は光の演出を行なう表現部になっています。
ドーム状の意匠にピンスポットライトが組込まれていて、時間になると天井の波型造形に向けて投影します。

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各面には風の演出を行なう表現部があり、風車形状の装飾がモーター駆動で回転します。

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各階の職操部にはパンチングメタルの床が張られ、梯子も備えてメンテナンス性が工夫されています。

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手摺に取付けられたグラフィックにはテーマが光、風、熱、水であることが表示されています。

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表現部の球の大きさはボーリングの球ぐらいでしょうか。
大きな球が転がったりぶつかったりする振動や衝撃は迫力があります。

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風の演出の一つでしょうか。
球が通過すると羽根が縦に揺れるモビールになっています。

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台座の水槽には螺旋を応用したアルキメデスポンプもありますが、ボールコースターとは直接連動していないようです。

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1.客接部のスタートスイッチを押すと駆動部のリフトが動いて、球を上に運びます。
2.レールに送り出された球が途中にあるベルに当たったり、木琴や鉄琴の上を転がります。
3.ケースの中の音がマイクで集音されて表現部のスピーカーから流れます。

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ボールコースターのように球をリフトで上げて位置エネルギーを蓄えるのではなく、コース上に設けられたコイルのトンネル(電磁石)で鉄球を引き寄せて運動エネルギーを与えます。

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1.客接部のスタートスイッチを押します。
2.客接部の選択スイッチで1人用か2人用を選びます。

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3.鉄球がコイルのトンネルを通過するときに加速スイッチを押します。
コイルに電気が流れると、鉄球が電磁石となったコイルのトンネルに引き寄せられます。タイミングよく電気を切ると鉄球が電磁石に引き寄せられた慣性でトンネルから転がり出ます。
タイミングが悪いとトンネル内で立ち往生してしまうのでテクニックが必要です。
スタート地点には駆動部にロータリーソレノイドを用いたスタートゲートがあります。

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表現部のLEDインジケーターで残り時間を、7セグLEDで周回数を表示します。
2人で周回を競ったり、球を加速させるテクニックと相まってゲーム性の高い演出になっています。

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これは巡回展「エネルギーチャレンジパーク」のプルサーマル・くるくるツアーというボールコースターを用いた解説装置です。

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・客接部のスタートスイッチを押すと表現部のモニターとスピーカーでプルサーマルの解説が始まります。

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・表現部の原子力施設の模型の中にはリフトが内蔵されています。
・解説に従って客接部のハンドルを操作すると原子力燃料に見立てた球が駆動部のリフトで上げられて レールを転がり、模型の原子力施設の間を順次移動します。
・映像音声解説と動く模型とが協調することによって表現部の機能性が工夫されています。

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表現部のグラフィック(ガラス)に簡単な位置エネルギーの解説がキャラクターと図解で表示されています。

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客接部のハンドルを回すと駆動部のリフトが球を上に運びます。

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1つのリフトで3つのコースに球を分配するためにレールとゴンドラの位置が3種類あり、機能性が工夫されています。

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この表現部はコース上のベルを球が叩きながら通過します。

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この表現部は漏斗の中を球が楕円運動しながら落ちる「ケプラーの法則」が組み合わされています。
鏡を設けて上側がよく見えるように意匠性が工夫されています。

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手前の表現部は一回転のループコースになっています。
運動エネルギーを多く使うので球が急降下してくるように配置されています。
奥の表現部は球が階段を降りるコースになっています。
ガイドを設けて球が脱線しないように工夫されています。

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この表現部は球がシンバルを叩いた後、逆走して
階段の鉄琴を球が降りるコースになっています。

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これは国立科学博物館にあるレールの起伏と運動エネルギーを比べるボールコースターです。

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3コースのスタート地点にそれぞれボールをセットしてコース全体を傾けます。
客接部のレバーを回すとゲートが開いて3つのボールが一斉に転がるように工夫されています。

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3つのコースはそれぞれ平坦なコース、谷が1ヵ所のコース、谷が2ヵ所のコースになっています。

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ボールは谷の下りで加速しますが、登りで減速するので結局どのコースのボールも同じ時間でゴールします。

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スイッチやレバーなどの客接部はありませんが、回転ループやジャンプが繰り返されて、見ていて飽きない工夫がされています。

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球を計測して速度とエネルギー量を7セグLED表示する表現部がついています。

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