円柱鏡ワークショップ
2024.05.13
生活の中のSTEAM(科学・技術・工学・芸術・数学)シリーズ。
今回は科学につながるお話です。
日常にある鏡にはどのようなものがあるでしょうか。
先日京都のサイエンスフェスティバルにて円柱鏡のワークショップを行いました。
普段見ている鏡とはちょっと違う鏡には平行なマス目とハートが映っています。どうしてこんなことが起こるのでしょうか。
身近な鏡から考えてみましょう
洗面所や玄関にある平らな鏡では、見ているものと同じように映ります。
その鏡が横にゆがんだらどうなるでしょうか。
鏡が手前に膨れている鏡は、映った人が太って見えます。
逆に凹んでいる鏡は、映った人がやせて見えます。
このゆがんだ鏡が完全に丸になったものが円筒鏡です。この鏡は放射線状の線が鏡に映ると平行の線に見えるという特徴があります。このような鏡に映すと正しく見える絵をアナモルフォ―シス/ゆがみ絵といいます。
アナモルフォ―シスは難しい英語の言葉なので縁の遠いアートに見えますが、実は日本にも昔から剣のさや(楕円鏡)に映る像をみるさや絵という戯画が江戸時代中期に流行ったといわれています。
科学は昔から人々にとっておもしろいものだったのですね。
アナモルフォーシスも面白いワークショップですのでみなさんもぜひ挑戦してみてください。
平河 翔