MD技術要素(4)「量を変える」


2023.10.16

私たちが独自に分析した展示装置、演出装置の技術要素を少しずつ紹介していきたいと思います。

観覧者が直接または間接的に操作する部分を「客接部(きゃくせつぶ)」と定義しています。
今回はツマミを回したりレバーを動かしたりして「量を変える」客接部についてのお話です。

ツマミ.jpg

レバー.JPG



■「量を変える」とは

音量や水量、風量などを上げたり下げたりするボリュームやアクセルに相当する操作のことです。



■どうやってツマミやレバーを動かした量を検知するか?
それには主にロータリーエンコーダーというセンサーを使います。
見た目はモーターのような形状で内部には回転軸にスリットが付いた円盤と光センサーがあり、
軸が回転して光が遮光したり透光したりするのをパルス信号として取り出します。

参考:オムロン_ロータリエンコーダ編(原理と構造)
https://www.fa.omron.co.jp/product/special/knowledge/re/principle_structure.html



■ロータリーエンコーダーには種類がある
●インクリメンタル形
・回転数が計測できます。
 ただし原点がないので始点や終点が必要な演出の場合は別途センサーで原点を用意する必要があります。

●アブソリュート形
・原点を持っているので回転角度が計測できます。
 ただし360°以上回す場合は別途センサーで原点を用意する必要があります。
 理由は回転している途中で電源喪失(停電など)すると何回転していたか不明になるためです。



■子どもは破壊の神様!
ツマミやレバーを客接部に採用するにあたって注意する点は
出来る限り物理的なストッパー(始点や終点)を設けないことです。
理由は「回せる・動かせる」となるとストッパーが有ろうが無かろうがお構いなく元気いっぱい操作するので
ストッパー自体が壊れるか、ツマミの回転軸が捩じ切れるか、はたまたレバーが折れてしまうおそれがあるからです。



■ではどうやってストッパーなしで量の最大と最小を設定するか?

・よく行うテクニックは例えばツマミの有効回転数を設定して
 下げる方向に設定以上回し続けると最小の状態を維持するように、
 上げる方向に設定以上回し続けると最大の状態を維持するように
 プログラムで制御しています。



いかかでしたか?
展示装置、演出装置のツマミやレバーを動かすときはぜひ観察してみてください。

島津久義