眼の科学と健康


2023.02.13

眼は、様々な機能を持った部位の集まりで、光を検知し脳との連携で見た光を解釈します。

高精度なセンサーである眼ですが、脳の処理能力の高さにより、眼の病気の発見が難しくなっています。今回は、眼の仕組みと健康セルフチェックについてのお話です。




■眼の科学

1_眼の構造.gif

出典:参天製薬株式会社

まずは、モノを見る仕組みについて、光が通る順序に沿って解説したいと思います。

? 角膜

黒目に当たる部分で、血管を持たない透明体で、球面状で光を曲げるレンズの役割をします。

? 虹彩(コウサイ)

黒目の奥の茶目の部分で、自律神経と瞳孔の筋肉により、明るさに応じで自動的に光が通る穴の大きさを変えています。カメラでいう絞りの働きをしています。

? 水晶体

角膜と同様にレンスの役割をしますが、こちらは毛様体によって厚みが変わり、遠くや近くを見るときに変化させピントを合わせる働きをしています。

? 硝子体(ショウシタイ)

無色透明でゼリー状のゲルで水晶体と網膜の間である眼球内部を満たしています。

? 網膜

目の奥にある厚さ0.1?0.4mmの薄い膜で、10層に分かれています。網膜には光を感じる細胞が並んでいて、光を電気信号に変換します。カメラのフィルムにあたります。

? 中心窩(チュウシンカ)

網膜の中央にある小さなくぼみで、視神経が多く集まり最もよく見える領域です。逆に言うとこの直径0.35mmほどのエリア以外は、実はぼんやりとしか見えていません。

ここでちょっと実験ですが、この星印→「」に注目した時、少し離れた周囲の文字は読めないと思います。

腕を伸ばして親指2本分のほんのわずか小さい範囲しか視力が良く無いのです。

? 視神経

網膜で変換された電気信号を脳に送る神経の束で、センサーと脳を結ぶケーブルの役割をしています。

? 視神経から脳

2_視神経から脳.gif

出典:MSD株式会社

 両眼の右側と左側の視神経は、途中で半分ずつに分かれ交差し、脳の奥で統合されます。

このとき、両眼の視野が合成され、画像のわずかなスレで立体視する解釈をしています。




■眼の健康セルフチェック

◆眼の病気は、両目同時に起こることは少なく、片目にだけ異常が出ることがほとんどです。そのため、片目の異常を、高度な脳の働きにより、正常な目の画像に置き換えられ、自覚症状が感じにくく発見が遅れる場合が多いです。

 次に、早期発見するためのセルフチェックの方法を解説します。

 チェックするときは、脳の解釈の影響を受けないように、必ず片目ずつ検査します。

◇網膜の病気 セルフチェック

 片目ずつ、下の格子図の中心を見つめます。

格子がゆがんだり、暗くなったり、欠けたりしていないか確認してください。

3_格子セルフチェック.png

出典:参天製薬株式会社

以下のような見え方がする場合は、網膜に異常がある可能性があります。

                   歪む         中心が暗く見える     真ん中が欠ける

タイトルなし.jpg

出典:参天製薬株式会社

◇緑内障 セルフチェック

緑内障は眼圧の上昇などにより、視神経を圧迫し傷つけられ視野が欠けていく病気です。

現在の医療では治すことができませんが、進行を遅らせることは可能です。

そのためにも、早期発見が非常に重要です。

以下のサイトに、非常によく出来たセルフチェック プログラムがありますので、

是非チェックして下さい。

緑内障の情報サイト/セルフチェック(出典:ヴィアトリス製薬株式会社)

https://www.ntg40.jp/Selfcheck

いかがでしたでしょうか。検査途中ビックリされたのではないでしょうか?

普段気づかないですが、健康な目にも見えないエリアがあり、「マリオット盲点」と呼ばれています。視神経が出入りする視神経乳頭には、光を感じる視細胞が無いのです。

7_マリオット盲点.jpg

出典:株式会社ニデック


■まとめ

眼について科学と健康を交え紹介しましたが、色々と発見があったと思います。

いつもクリアでクッキリ見えているつもりでも、実は大部分がぼやけていたり、全く見えていない盲点があったりしているのです。

これは両目で見ていることと、脳で解釈されているためで、病気で欠損があっても気づかないということです。そのためセルフチェックや定期検診が重要になってきます。

体質によっては、数日の間に失明してしまう急性緑内障発作などもありますので、自分の体質を知るためにも眼科の定期検診を受け、何か異変があった場合はすぐに診察を受けるようにしましょう。

吉岡 亮

◆参考情報

目の情報ポータル <出典:参天製薬株式会社>

https://www.santen.co.jp/ja/healthcare/eye/

MSDマニュアル家庭版 <出典:MSD株式会社>

https://www.msdmanuals.com/ja-jp/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0

網膜疾患サポートサイト/ずっと見える情報局 <出典:参天製薬株式会社>

https://www.moumakushikkan.com/ja/amsler

目のおはなし <出典:株式会社ニデック>

https://www.nidek.co.jp/visitor_general/eyestory/